元キャストだからこそ分かるディズニーの教育
インターンシップでアメリカのディズニーで働いていましたが、今は海外のホテルで働いてます。今の会社とディズニーと比べると、トレーニングが全然ちがうし、ディズニーにはやっぱり独特の良さがあります。
ディズニーでどんなトレーニングを受けてたのか紹介したいと思います。
インパクト大な導入
まず、ディズニーって、大人も子どもになったようにはしゃげる、子どもにとっても夢のような場所です。まさに「夢が叶う場所(where dreams come true)」です。
最初にビデオを見せてもらいました。
誕生日が近づいてる子どもに、母親がプレゼントをあげます。プレゼントの中身(お菓子やTシャツ)を出していくので、母親が「これ持ってどこにいきたい?」と聞くと子供は「ディズニーランド」と答える。そこで母親は「よし、今から行くわよ!」と実は誕生日プレゼントは家族でディズニーに行くというサプライズを明かします。子供は興奮して泣き出し、大喜び。
ディズニーって誰にとっても特別な場所なんだって、改めて実感した瞬間です。トレーナーが言葉で伝えなくても、そのビデオを見れば、誰でもわかります。
徹底した実技トレーニング
ディズニーで働くインターン生は世界中から。そんな人たちがお金を扱うレジで働くようになるためには練習が必要です。小銭から先に渡して行くディズニー独特のお釣りの渡し方は、最後まで気を抜かずにゲストにお金を渡せることが目的だと思うなあ。あと、チップは基本的にもらえず、必ずマネージャーに渡さなきゃいけないから、お釣りを先に渡すことでチップをもらう機会自体を減らす仕組みになりますね。
とにかくレジの扱いに、本物のレジをトレーニングルームに準備していて、実技トレーニングをします。
これが基本的に海外の会社ではなかなかない。トレーニング用のレジの存在がないんだもの。日本の輸入食品店でアルバイトをしてましたが、基本的に一発本番(ちゃんと横に教えてくれる人はいます)。
ディズニーはトレーニングが徹底されています。オンステージでゲストの前に出るときに、自信を持って接客ができるんです。
分かりやすい基本理念
知ってる人は多いと思いますが、ディズニーのキャストには4つの柱となるルールがあります。safety, courtesy, show, efficiency です。安全、礼儀、エンターテインメント、効率。重要なものが先に来ています。どんなに効率よく乗り物の列をさばいていっても、ゲストの前で笑顔じゃなかったらキャストとして不合格。ゲストを楽しませようとエンターテインメントをして、パレードの乗り物で危険な遊びを始めるのはキャストとして不合格。
これはディズニーだけでなく、どの仕事でも言えると思うんです。でもこれがわかりやすすぎるほど端的で的確。ディズニーでは全員が理解できるように、これを徹底的にキャスト全員に染み渡らせるのです。
周りと褒め合う関係
ディズニーのキャスト同士の褒め合いの掲示板のようなものがあります。ディズニーの4つの柱のとなるルールにのっとってお仕事でひときわ輝くサービスやチームワークを行った人に、他のキャストが紙に書いて、掲示板に貼られる、評価ボード。これをもらうと結構嬉しい。いつも誰かに見てもらっている、って感覚になるし、もっと頑張ろうって向上心につながります。
とにかく、ディズニーの教育は、頑張ろうって向上心を掻き立てるのが本当に上手なんですよね!そして一人一人がプライドを持って仕事をしています!
外資のホテルで働いてると、やっぱりディズニーのトレーニングの徹底ぶりはすごいなと感じます。ホテルでは即戦力の方が求められるので、トレーニングよりもとにかく実践(実践しないと分からないこともたくさんありますし)。
だからこそ、対比をあたらめて気付かされた気がします。